手鍋焙煎を語る

珈琲について

コーヒー豆の焙煎を始めて1ヶ月が経過しました。
焙煎をするたびに、思うような結果を得られず悔しい思いもしていますが
最近では少しづつではありますが、「加減」が分かってきた気がします。

真剣に取り組むことで少なからず成長をしているようです。

そんなタイミングで手鍋焙煎について語ろうと思い至ったので、聞いてください。

手鍋焙煎とは

家庭にある鍋にコーヒーの生豆を入れ、蓋をして、コンロの火に掛けて、
鍋を振って、コーヒーの生豆を煎っていく作業です。

コーヒー豆の中の成分が化学反応を起こして香味や酸味や苦味などを出します。
煎り具合によって様々な味わいになるので再現性を出すのが難しいです。
ですが、日替わりコーヒーのような「その時の焙煎豆」を楽しむのも
独自性があるし、好みの味の新発見にもなり得るのでそれもまた良しかと。

よろしければ下記リンクの記事をお読みください。

【初心者が伝える】¥7,000でゼロから始める片手鍋焙煎
焙煎初心者がやってみた片手鍋焙煎について伝えます。気軽に始められて、ゼロからコーヒーを楽しめる。 片手鍋焙煎での失敗を踏まえて気を付けるべきポイントをお伝えします。

手鍋焙煎は瞑想に通ずるかも

焙煎をしていて思うのですが、非常に集中力を要します。
熱せられた豆の状態を常に観察する必要があるからです。
煙の出方、豆の色付き方、ハゼが聞こえだすタイミング
特に1ハゼ~2ハゼに掛けては、ここ一番の集中力が必要です。
一気に焙煎が進むため、狙いの焙煎度合にするには気の抜けないところです。
わたくし、焙煎をするときは常に脇汗が出てしまうほど緊張していますw

焙煎具合の決め手の一つに火力があります。
同じような色味でも高火力の短時間で煎ったときと、低火力でじっくり煎ったときでは
味わいが確実に変わります。
すごく不思議なことですが化学反応の度合や消失される成分の違いなどが影響していると思います。

火加減と時間でタイミングを決めていく。
凄くシビアな作業です。
今の目の前にひたすら集中しながら、目指す焙煎度合のタイミングを見計らう。

ほとんど精神修行に近いと思いますw

個人的にはホントにこのような効果を感じていて、焙煎後には行動力が増します。
面倒だと思う家事とか、色々とスムーズに動けるようになってきました。

本業の成果向上も見込めるか?

私は、焙煎前に「今日の焙煎の目標」を立てています。
焙煎事に目標を立てて、それに向かっての過程を記録しています。
細か過ぎると焙煎中に記録できないし、記録が面倒で焙煎しなくなるのも嫌なので
必要最低限だと思う項目を記録しています。
(猛者はもっと取っているはずです)

・予熱時間
・1ハゼを迎えた時間
・2ハゼを迎えた時間
・煎り止め(火を止めた時間)
・冷却を終えた時間
・焙煎指数(生豆の投入重量÷焙煎後の豆重量)

立てた目標に対して上記の過程をどのように通ったか。
目標通りの場合、どこが効いたか
違った場合、何がいけなかったのか

自分でしたことがすぐに結果として現れるので、すぐに反省して次への仮説が立てられます。
まさにPDCAサイクルですねw

このクセがついてくると、本業しかり、今後何かをするうえでも重要なクセ(スキル)が
手に入る気がしています。

決めるのは自分

当然のことですが、味を決めるのは自分自身です。
コーヒー豆の品質もありますが、その品質を活かせるかどうかは自分次第です。

焙煎して、飲んで、焙煎過程をイメージして、焙煎して、飲んで、焙煎過程をイメージして、、、

と、これを繰り返しまくります。

焙煎を始めてから、コーヒーの飲み方が変わってきました。
「いかに味わって、いかに伝えるか」という風に。
純粋に楽しむ瞬間もありますが、自分の引き出しを増やすために
凄く集中して飲むようになりました。

とはいえ、舌の感度の問題なのか
一向に成長する兆しがみえませんが。。。

それでも、焙煎結果が味として出たわけで、避けれない現実です。
良いも悪いも素直に受け止めます。

この結果を受けて、次の焙煎へ進むわけです。
同じ味を狙うのか、改善を狙うのか。

次の行動を決めるのは自分以外にないので、緊張感と戦いながら得たコーヒーは
一段と美味しく感じると思います。
生産者などコーヒーの上流工程に対して感謝の意が芽生えたら人に優しくなれるとも思います。

想像して創造する

受け止めた現実から次の焙煎への進み方を想像します。
・酸味を減らして苦味を増やしたい
・香味が足りなかったから増やしたい
・甘さを感じたい
・コクはこのまま残したい
などなど、思うところが出てくるかと思います。

ネット上には色々な情報がありますので参考にするのも良いでしょうが
ここはやはり、「参考に」です。
鵜呑みにするのはガッカリを招くと思います。

コーヒーは官能的な評価だからです。
その情報源の味わいが、自分の感じる味わいと同じとは限らないので。

自分の思う味を想像しながら創造していくしかないと思ってます。
「たかが豆を煎る作業」だなんてとんでもない。
凄くクリエイティブな作業だと実感しています。
そう、クリエイターですw

以上です。

「手鍋焙煎」と一言で表してもなかなか深い世界だと思ってます。
相手にしているのが生鮮食品でもあるコーヒー豆なのでなおさら。

しかし、アナログで、自分の手でやってこそ得られる経験値があると思っているので
コーヒー豆クリエイターとして益々頑張っていこうと思っていますw

このような話を聞いて頂きありがとうございました。
では。

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