焙煎とは、生豆からコーヒーになる過程では欠かせない
味を決める重要な工程です。
では、焙煎をどうやって判断して行えば良いのか、、
その指標をお伝えしようと思います。
焙煎度で変わることは何か
まずはここから抑える必要があると思います。
焙煎するにあたって、どのような味を目指すのか目標が必要となります。
ほら、半熟の目玉焼きが良いのか、カッチカチな目玉焼きが良いのかって
焼く前にほぼイメージしてフライパンに卵を落とすと思います。
焙煎も同じで、煎る前にイメージして始めることが上達には不可欠に思います。
で、まずは4段階の焙煎度を覚えて始めることをお勧めします。
4→8→16→32段階と非常に細かく分ける方も居られるようですが
基本となる「軸」の4つから始めていけば、焙煎するにつれて興味と共に
細分化が進むと思います。
軸とする焙煎度
生豆の状態から熱を加えて焙煎が進む過程の表現を、焙煎度(ローストレベル)
なんて言います。
浅煎り→中煎り→中深煎り→深煎り
この4つにそれぞれ2段階あって
ライト→シナモン→ミディアム→ハイ→シティ→フルシティ→フレンチ→イタリアン
計8段階の表現がなされます。(それぞれの後ろに「ロースト」が付く。ライトローストとか)
ですが、この8段階も経験や慣れや目利きが必要となるので
浅煎り→中煎り→中深煎り→深煎り
の4つを軸にして進めていくと難しさのハードルが下がって興味が増すように思います。
では、焙煎度によって何が変わっていくのか?
順番に整理したいと思います。
豆の色
生豆の状態は緑のような青みがかった「生」って色してます。
そこに熱が加わって豆の温度があがるにつれて
黄色→橙→薄茶→茶→濃茶→薄黒→黒→もはや炭
というように色味が変わっていきます。
薄茶で1ハゼが鳴ったあたりが浅煎り
茶色が濃くなりだして2ハゼを迎えるあたりが中煎り
濃茶になって2ハゼピークを過ぎるあたりが中深煎り
黒味がかってきて油が滲んできたら深煎り
焙煎家やお店などによって基準は微妙に変わるみたいですが
概ねこの認識で良いように思います。
抽出された味
浅煎り・・・酸味が強く、苦味はほぼないと言って良いぐらい
中煎り・・・酸味が和らぎ、苦味が顔を覗かせてくる
中深煎り・・・酸味が少なくほんのり、苦味が強くなってくる
深煎り・・・酸味はほぼなく苦味メイン
分かりやすく書くと上記の通りなのですが、中深煎り~深煎りにかけては
甘さを感じる風味も出てきます。コクとかも。
浅煎りはフルーティな酸味を楽しめるようですが
私は深煎り派なので、楽しめた試がありません。。。
そこは食わず嫌いせずにもう少し積極的に楽しんで行こうと思っていますw
まとめてみると
下図のようなイメージとなります。
浅煎りから深煎りにかけての味と豆の色の変化が分かりやすいかと思います。
焙煎指数
焙煎度を測る指標に「焙煎指数」というものがあります。
焙煎前の生豆の量÷焙煎後の豆の量
数字が小さいと焙煎後の変化が小さく浅煎りで
焙煎が進むにつれて数字は大きくなります。
ただし、これは絶対視するには危険です。
同じ指数であっても味わいが全く異なる時があります。
なぜか?
「焙煎過程」に違いがある場合です。
経験談ですが、ブラジルショコラという豆を焙煎したときに
焙煎指数が1.1857と1.1862と非常に近いものが出来ました。
しかし、前者は浅め特有の酸味がでているのに対して、後者は酸味が薄っすらでした。
この2つの焙煎は焙煎時間が大きく違いました。
1ハゼを迎えるまでの時間だけでも、10分程度と倍近い19分。
これが物語っているのは、、、
いたずらに時間を掛けると味わい成分が出て行ってしまう
ということだと思います。
なので、焙煎指数を比較などに用いるときは
同じような火加減と時間という条件を揃えたときに有効だと思います。
焙煎度のまとめ
焙煎条件(火力と時間)をある程度一定にした条件下で
・豆の色付き具合
・煙の立ち方
・香りの変化
・ハゼのタイミングと聞こえ方
・焙煎指数
・実際に飲んだ味わい
と、過程を踏まえながらどのような結果が生まれたのか?
これを積み重ねていく必要があります。
生豆のロットによっても違いが生まれそうなので、道は長いですね・・・w
なので、まずは4つの軸に対してどのように着地したか。
という分かりやすいところから始めるのが良いと思います。
これから焙煎される方に対して少しでも参考になれば幸いです。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
では。
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